車中泊で長旅をする秘訣

車中泊の長旅には、好奇心旺盛で多趣味な人が適している。
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クルマ旅には、大きく2つの楽しみ方がある。
ひとつは明確なテーマを持って日本各地を訪ねる方法で、名湯、名酒、名城、あるいはネイチャー志向なら、名山、名瀑、桜に紅葉…。さらに今は道の駅といったものまで含めて、どれもみな巷では「ナンチャラ巡り」と呼ばれている。前ページで「趣味のための車中泊」という話をしたが、これらの「マイペースな個人旅行」には、何もオートパッカーでなくても、「車中泊」のクルマ旅がマッチするのは当然だ。
 
SL磐越号
 
だが、マニアは趣味のためだけに現地を訪ねる。
目的地と車中泊地以外には、せいぜい食事をする場所と日帰り温泉が分かればいいのだ。
それでは高い高速代とガソリン代をかけているにもかかわらず、まるで多忙なビジネスマンの出張と変わらない(笑)。
 

確かにそれは週末を利用する現役世代の旅に適したコンテンツではあるが、歳を重ねるに連れ、長旅になるに連れ… 筆者の「クルマ旅」は明らかに変わってきた。

 
この話は、スーパーやコンビニで売っている弁当に例えたほうがよく分かるだろう。
 
 
 
 
 
例えば、唐揚げは地域よって使う鶏や揚げ方に個性がある。

有名なのは大分県中津の唐揚げ、宮崎県のチキン南蛮、さらには北海道釧路地方のザンギだが、マニアにとっては何よりも唐揚げが大事だ。ゆえにご飯と味噌汁にはこだわらないし、それ以外のおかずには無頓着である。

これを山に置き換えると、唐揚げが名峰、ご飯は周辺の食堂、そして味噌汁は日帰り温泉で、その他のおかずは寺社仏閣や観光地になる。実に分かりやすい構図だ(笑)。
 
幕の内弁当
 

今、筆者が思い描く「理想のクルマ旅」は、その土地の様々な食材と料理が少しづつ詰め込まれた「幕の内弁当」に近いイメージだ。もちろんその中には、上記の「唐揚げ」のような「こだわりのおかず」が幾つも含まれている。

 
とどのつまり… 旅というのは「土地」を訪ねることにほかならない。
その「土地」が有する魅力を意識しないのなら、それは「旅」ではなく「用事」だ。
例えば、中津には黒田官兵衛が築城した城が今も残っているし、宮崎には鬼の洗濯岩や青島神社が、そして釧路に至っては世界的にも有名な大湿原が残されている。
 
カーネル
 
筆者は全国各地のクルマ旅のガイドブックを書いているが、それは読者に最高の「ご当地・幕の内弁当」を提供する仕事とよく似ている。ゆえにコンテンツになる「観光地」や「名物」を何年にもわたって調べ、訪ねまわった結果、いつのまにか歴史や特産物にまで精通するようになった。SLの写真も載せているが、もちろん筆者は「鉄ちゃん」ではない。それでも今は、このくらいリアルな絵が撮れる場所を見つけられる(笑)。
 
ツアーが組まれ、多くのガイドブックに紹介される観光地には、前述した「幕の内弁当」にできるコンテンツが多く揃っている。そういう場所を否定してしまえば「旅行力」は向上しない。まして「日本縦断」「日本一周」といった長旅を望むのなら、好奇心と多趣味は必須といっても過言ではあるまい。
 
同じ北海道に長くいる人でも、それを持ち合わせていない人はたちまち時間を持て余してしまう。そして、「目的もなく動くのは、お金も体力も無駄遣い…」という思考に取り憑かれ、「車上生活者」へと落ちぶれていくのだ。
来る将来にそうならないためにも、温泉・グルメ・宗教・歴史・自然現象… まずは興味が持てそうなものを早く見つけることをお勧めする。こういう遊びだって、やれば熱くなれるものだ。
 
パークゴルフ
 

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