三丁目の夕日世代

エッセイ

50’sに生まれ、70’sに青春時代を謳歌した、これからのスマート・アクティブシニア

1950年代に生まれの我々世代は、高度経済成長期を経験し、「団塊の世代」が通してくれた道の上を、さほど苦労することなく歩いてきた。

学生時代にはアウトドアやスキーが大流行し、男なら「ポパイ」や「ホットドックプレス」、女なら「アンアン」・「ノンノ」を手にとったことのない人はたぶん「皆無」だろう。

ただ日本では「団塊の世代」以降、「世代」を現す適当な言葉が見当たらない。そこで、筆者は自分たちのことをノスタルジックに昭和を描いた名作にちなんで、「三丁目の夕日世代」と呼ぶことにした。

東京タワーができたのは1958(昭和33)年。まさに筆者が生まれた頃の出来事である。

高度経済成長期が終わり、小さな好景気と不景気の山を何度か超えた頃、再び時代は「右肩上がり」の好景気を迎えた。世に言うバブル景気である。

お花見

しかし「泡」は「泡」。世紀が変わる頃には、様変わりした現実だけが日本に残った。

「安・近・短」という名言が生まれたのは、ちょうどその頃だ。

バブルが崩壊するまでの日本は、「広く浅く」の思想が社会の根底にあった。ゆえに我々は、疑うことなくその流れの中で人生を歩んできた。

だが時代とともに「価値観」は遷ろい、今は「マルチ」ではなく真逆の「マニアック」が支持される。

振り返ってみて… 

自分の中に「マニアック」と呼べるものが「在る」といえるか?

「マニアック」とは、体裁の良い日本語に訳せば「趣味」を意味する。

コミミズク

そして、オートパッカーを謳歌している人には「何がしかのそれ」がある。

たとえば、「とりや」や「やまや」、あるいは「鉄ちゃん」などと呼ばれる人たちはその典型だ。

仮に未だ自分の中に「趣味」と呼べるものが見つかっていなければ、「自分探し」の旅を、記念すべき車中泊旅の「こけら落とし」にすればいい。

「広く浅く」で育った我々世代の頭脳の中には、既に「趣味」として育てられる多くの「種」が植わっている。

「自分探しの旅」とは、その中の「どの種に水をやるか」を決める旅でもある。

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