ポータブル電源(バッテリー)の実力は?

「ポータブル電源」の基本的な使い方は、セルブーストと、携帯電話やデジカメの充電用だ。

車中泊がブームとなり、注目を集めはじめたポータブル電源だが、結論から書くと、サブバッテリーシステムの前では、赤子同然。同じ目的で利用するには明らかに力不足といえる。

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車中泊と電気についての知識と経験、そして検証もないまま、ポータブル電源に関する情報がマスコミや店頭で錯綜している。

製品の説明書にはきちんと正しいことが書かれているのだが、それをユーザーに伝える立場にある人が知らないというか、読んでもいないのがその原因のようだ。お求めになられる際には、一度製造メーカーに確かめたいことを直接尋ねるほうが確実だと思う。

ここでは筆者の手元にある大自工業株式会社のSG-3000DXの後継モデルSG-3500LEDについて、その説明書から詳細を転記する。

【スペック】
●内蔵バッテリー 20Ah
●擬似サイン波インバータ
●インバータ定格出力120W(最大出力150W/30分以内)

【主な利用用途】
セルブースト(エンジン始動補助)

バッテリーあがり時に、メインバッテリーに繋いで電気を供給する。やり方もわかりやすく、配線が違えば電気が流れる前にNGランプが付くなどの親切設計。

【家電の使用範囲】
ビデオ・ビデオカメラ・TVゲーム・ラジカセ・携帯電話、その他、起動(突入)電力200W(最大瞬間出力)までの家電製品(定格120W)

【使用時間の目安】
家電製品の消費電力50W 約3.5時間、100W 約90分、消費電力120W 約60分

【使用できない製品の代表例】
●リモコンタイプのテレビ(起動電力がキャパを超えるため)
●電気毛布や計測器など、サイン波が必要な家電

つまり、性能はシガーソケットに刺して使う「車載用インバーター」と、ほぼ同じレベルでしかない。ただし、エンジンをかけなくても使え、女性でも自宅まで持ち帰って充電ができる。

本格的なサブバッテリーを搭載するまでの「代用」として購入するなら、その後は停電や防災用、あるいはセカンドカーのセルブーストなど、「ムダ」になるということはないだろう。

性能をよく理解した上で使えばいい。

PS

現在は課題だったパソコンなどの精密機器や、自動温度制御のサーモスタットに対応できる、「正弦波(サイン波)インバーター」を内蔵した、大容量のポータブル電源が発売されている。

大容量のバッテリーはそれだけ充電にも時間を要するため、長旅では途中で満充電状態に戻すことは不可能に近い。そのため車中泊では2泊3日が限度だろうが、コスパを考えれば悪くない選択肢だと思うし、災害時にはかなり役に立ちそうだ。

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ちなみにキャンピングカーは、走行充電・ソーラー発電・外部充電の3つの充電方法を駆使して長旅に対応している。

なお、電気を希望するなら、ハイブリッドや電気自動車にも注目するといい。

現在もっともフィールドで実用性が高いのは、三菱自動車のアウトランダーPHEVだ。クルマのバッテリーの電気を、最大1500Wまで100Vに変換できるため、電子レンジやヘアドライヤーなどの家電も使え、ガソリン満タンなら、なんとエンジンを切ったまま10時間以上カーエアコンを稼働できるという。キャンピングカーのサブバッテリーも、まったく太刀打ちできない大容量には驚くしかない。

既に、アウトランダーPHEVの車中泊仕様モデルも販売されている。

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